先日、ひさしぶりに劇場 (シネマテークたかさき) に行って、『小学校~それは小さな社会』 というドキュメンタリー映画を観た。
もともと映画好きで、東京の頃は週に3本くらい観ていたけれど (主にビデオ鑑賞)、帰農してから年々映画をゆっくり観ることが時間的にむずかしくなり、また慢性疲労でまるまる一本観るのもシンドくなり、今では年に6本から8本くらいまでに減っている。
一番さいきん観たのは何だろう・・と考えたら、山田洋次の 『学校』 という夜間中学の映画だった。
去年、主演の西田敏行が亡くなったとき、未見だったので、なんとなく観てみた。
熱血先生と生徒の学校モノのドラマ/エピソードは、世にあふれ過ぎていて途中で退屈するかと思ったけれど、山田洋次の巧さと西田敏行を始め俳優の上手さ、冨田勲の音楽の良さで最後まで鑑賞できた。
で、今回は同じ学校でも 『小学校』、しかもドラマチックに盛った話などのないであろうドキュメンタリ―。
きっかけは、映画の中の1エピソードを20分くらいにまとめた短編がオスカーにノミネートされた記事をたまたま読み、それがYOUTUBE に公開されていたので、ちょこっと観てみたら、ガツンとやられた。≫ YOUTUBE 『Instruments of a Beating Heart 』
子供なんて所詮たかが子供、と思って観たら、自分は子供をまったく知らないことに気づかされた。
今冬は、めずらしく下仁田ねぎが早く終了して時間の余裕があるし、こういうときに自分の知らない世界、作り物でない事象を観ておくべき、と思い本編の映画を観ることにした。
館内は、元教師風のシニア/シルバーな人が10数人、平日の昼上映の割には入っていた。
冒頭の子供 (小学一年生) の登校シーン、東京にはこんなに子供がいるのか! 過疎高齢化のひどい田舎にいるので、子供の多さに圧倒され、小さな小学生 (低学年生) の大人びた口をきくのに驚き、子供らしい言動に安心し、やさしい先生きびしい先生悩む先生の姿、説明のナレーションがない分、すっきりしていて、編集のテンポも良く、YOUTUBE で観られる短編以外のエピソードも良かった。
ちなみに、自分は過去に下仁田ねぎを通して、何度か地元の小学生、高校生と交流したことがある。
小学生のときはキチンと統制がとれていて、説明もラクだったが、高校生は放課後のようにはしゃいでうるさく、注意しても1分後にはじゃれ合って、まるで米映画に出てくるカオス状態の教室そのもので、教師の大変さを身をもって体験した。
もともと学校だの教育関連は、自分の範疇外って感じで過ごしてきたのに、『学校』 と 『小学校』 を観て、なんだか教育者気分だが、農家のくせに自然塾とか先生気取りの農家はちょっと苦手だったりする。