帰農して、下仁田葱農家になってから、12月は朝から晩まで (倒れて以降、夜業はやめたが) 畑と作業場で、下仁田ねぎ120%の毎日を過ごしている。
20日以降、御歳暮発送がひと段落つけば、今度は年末年始に下仁田ねぎを食べたい人の注文が待っている。
つまり、12月の都会の派手やかなデコレーション、煌びやかなイルミネーション、街中がはしゃいでいるクリスマス・ムードと無縁な暮らしとなった。
※ちなみに、そのむかし、神宮前、今でいうところの裏原に住んでいたが、夜、原宿駅から表参道をくだってゆくとき、電飾が取り付けられた街路樹を眺めながらの帰路は、まんざらでもなかった。やがて、山下達郎のクリスマスソングがCMで流行った頃になると、表参道にも人がわんさか訪れるようになり、その後は日本全国どこもかしこも浪費をあおるエレクトリカルパレードのようになって、うんざり気味になった・・。
とはいえ、若いころから、キリスト教圏の映画やドラマ、音楽を観たり聴いたりして馴染んでいたせいで、クリスマスのもつピースフルな雰囲気はきらいではない。
なので、世の中のクリスマス・ムードと無縁な暮らしの中で、唯一積極的にメリーな気分を味わうこととして、毎年クリスマスの日には、ザ・ポーグスのクリスマスソングを聴く。
原題は 「 Fairytale of NewYork」 ニューヨークのおとぎ話、だけど、邦題は 「ニューヨークの夢」。
歌詞の内容は、夢を追ってアイルランドからニューヨークに移住した若いカップル。やがて夢は破れ、若さも失い、こんなはずじゃなかったとお互いを罵り合うようになる夫婦。クリスマスの夜、しあわせだった若いころを思い出す。
甘ったるいだけのクリスマスソングとはちがう、美しくエグられるようなこの曲を歌った、ヴォーカルのシェインがクリスマスシーズン直前の11月30日 (日本時間は12月1日) 亡くなった。(デュエットのカースティも既に他界)
RIP