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下仁田の利根太系

 

今冬は、世間で言われている通り 「暖冬」 なので、12月後半になっても下仁田ねぎの葉っぱが青い。
見た目が良いと、葱を送ってすぐ、つまり食べる前から追加の注文があったりする。

今冬は、「暖冬」 だからなのか、利根太系 (とねぶとけい。矢印の方。右は中ダルマ系) がやたら出てくる。
※在来種の自家採種なので、その年の天候に合わせていろいろのタイプの下仁田ねぎが、突然変異のように出ます。

利根太系の下仁田ネギは、上にも横にも大きく育ち、病気や害虫にも強く、暑さはもちろん、冬でも葉っぱが青々として、かつて下仁田以東の下仁田より暖かい地域でさかんに栽培されてた下仁田ねぎ4系統の一つ。葉っぱはツンツンしていて横に広がるのではなく縦に伸び、白根も楕円ではなく、長ネギのようにまんまる。ずっしり重い。

 

下画像、真冬でも葉は青々していて、そびえたっている。

 

さて、利根太系といえば、老父がそのたび話すのが、そのむかし富岡の農家が、本場の下仁田よりも、でかくて良い葱ができたい! と自慢したけど、食ったら、硬くて食えなかった・・・!!、富岡の (下仁田) ネギは植え替え (夏の2回目の植え替え) もしてねーし、コワくて (硬いの方言) 食えねぇー、って話。

そうなんです、利根太系は硬くて嚙み切れない、鋼鉄のような下仁田ネギなのです。

その利根太系の (下仁田) ネギが、暑すぎた秋&暖冬の気候だからか、いままで見たことのないほど色々なタイプの利根太系が出てくる。
でも触った瞬間、その触感の違和感、重さと硬さで、あー利根太だー、とわかる。

 

下画像、すべて利根太系。

 

通常、利根太が出るとめずらしいので、話の種に来園した取引先の飲食店主などにあげてしまうが、画像・最後の利根太 (背景がブルーのやつ) は、見た目が良いので、取っておきたくなった。
(高温・少雨&病害虫で不作のシーズンを物ともしない存在に、味はともかく観賞用にでも、取っておくのも悪くない)

でも、その前にもう一度、利根太系を食べてみようと思った (はるか昔に食べただけで、そのあとは出るとあげてしまったので、記憶がおぼろだった)
ちょうど夕飯は、鍋物予定だったので、S~Mサイズの下仁田ねぎ (中ダルマ系) 5本の中に、同じくらいのサイズの利根太系1本 (画像にはないやつ) を加えて、白菜や豚肉・鶏肉、キノコ類、豆腐などと一緒に煮てみた。
煮立って出来あがりのころになると、どれが利根太ヤロウか、わからなくなった、というより、繁忙期のハードワークで腹も減っていたし、次の日の出荷の予定だのを考えると、しっかり食べて、明日に備えて早く休まねば、と途中から別なことなどを考え、利根太ヤロウのことは頭の隅っこに行っていた。
早く食って早く寝たかったから、適当にオタマですくって皿に盛り、パソコン画面見ながら、適当に口に入れた。
「グギッ・・」

ヤツがいた。

※所用で実家に行って戻ってきたカミさんが、遅い夕食を取った。
翌朝、「ことしのネギ、どうしちゃったの? 硬くて嚙み切れなかったー」

 

 

Posted in 百姓二揆(ヒャクショー・ニッキ)

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3件のコメント

  1. ピンバック:分けつの下仁田ねぎ – 下仁田ファーム

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