雨のある日、地元の日帰り温泉・荒船の湯に。
近年、サウナと言えば、サウナーなどと呼ばれ若い女性にも人気のようだが、わたしの若い頃は、” サウナ・バッティングセンター・赤まむし(昔の栄養ドリンク)” は、ザ・男、男の世界だった(たしか)。
だが当時は、ヘソ曲りというか、バンドやってたりDCブランド世代だったので、男の3大アイテムとは遠い所にいた。
帰農して、身体が資本の生活になって、温泉に行くようになり、夏の植え替え時の暑さに耐性をつけるため、サウナに入るようになった。
以来、間があれば、近くの温泉に行ってサウナに入っていた。
下仁田のお隣り、軽井沢の星野温泉・トンボの湯のサウナがとくに好きだった。
BGMにいつも落ち着いた女性ジャズボーカルが流れていて (たまにピアノトリオも)、天国のような気分が味わえた。
夜 (7~9時) に行くと、たいてい初老の外国人 (白人) と一緒になることが多かった。
サウナ室の窓からのぞく露天風呂の橙色の照明と女性ジャズボーカル、ずっと浸っていたかったが、出たり入ったりを5回くらいくり返し、去りがたい気持ちでいつも引き上げた。
荒船の湯も、長らくコロナで閉鎖されてたサウナが再開された。
以前 (町営のころ) は、オルゴールの有線放送が流れていて、途中から無音になり、民間になってコロナになって休止、再開となったわけだが、BGMが Jポップでキツかった・・。(Kよりはマシだが・・)
肺呼吸のような若い女性の声で 「ボクは負けない♪」 とかなんとか歌っていて、耳やかましかった・・。
周りを見渡しても、Jポップを喜びそうな10代後半の客などおらず、いるのは年配の地元民、中高年の登山客、長距離トラックのドライバーが大半、というかほとんど。
誰得なのか・・・?
以前、たしか隣接する碓井の 『峠の湯』 に行ったときだったと思う。
湯上りに食事スペースでくつろいでいたら、隣席のおばちゃんが 「あたしはねぇ~、下仁田の荒船の湯もよく行くんだよ~」 と同席の女性に話していた。「あそこはねぇ~、静かだからいいのよ~」 と言っていた。
自分も、ひなびた温泉の雰囲気も好きだから 「無音」 でもいい。(群馬には、つげ義春で有名な湯宿温泉や沢渡温泉など、ひなびた良い温泉地がたくさんある)
民間になって、館内が清潔になってサービスもよくなったが、目指すところは山あいの静かな温泉施設ではなく、流れているBGMのような賑やかなスパ施設なのかな・・・。
だとしたら、ちょっとキツイな・・・。
とはいえ、歳をとる毎に、夜の軽井沢までサウナに行くのはしんどくなってきているので、近場の地元はありがたく、こころの中で耳をふさぐべく、聞き流す耐性をつけなければならないのかな・・・。
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