6月上旬のある日、長岡造形大学の学生から、卒業研究の取材依頼ファックスが届いた。
研究テーマが、「下仁田ねぎのブランディング」ということで、もちろん引き受けたが、すこし面倒な感じもした。
というのも、以前、感じた群馬県内の大学の学生(他県出身)らの下仁田ねぎに対するスタンスがちょっと面倒くさかったからだ。
さいきんでは、ふるさと納税の取り扱い業者も同じで、たとえば、本場の下仁田ねぎの特徴(その歴史的背景まで含めて)を図形で表すとして、ギザギザの☆形を下仁田ねぎとし、その他普通の野菜の図形を◯形とする。
県内の学生やふるさと納税の業者も、ギザギザの☆形がより映えるようにするよりも、ギザギザの山の部分を丸くして、◯形に近づけるような質問・提案が多いように思う。
簡単な例を上げると、冬野菜の下仁田ねぎを一年中食べられるようにしないのですか、といった類の質問・提案。
素材(特徴)を生かした期間限定、冬野菜の頂点を目指す視点ではなく、薄めて一般的になじむようにする提案・意見は、本場の下仁田ねぎを濃く濃く表したい自分からすると、とっても面倒くさくて苦手なのだ。(そういう人に限って下仁田ねぎの発音/イントネーションが違ったりしている)
なので、引き受けたけれど、トンチンカンな感じだったらシンドイな、と思っていたら、下仁田出身と聞いて気が楽になった。
その下仁田出身のNさんが、取材のため来畑。
下仁田ねぎの発音/イントネーションももちろん、ちがわないので、ストレスなく応対できた。
自分の考え・意見は極端で偏りがちなるので、研究的は一例程度しかならないのでは、と思っていたら、ウチ以外に他の2軒のネギ農家に取材するとのことなので、よかった。
何はともあれ、若い人に本場の下仁田ねぎを知ってもらえるのは、非常にありがたい。