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農家の手/農家の夢

 

田舎に戻って農家になって、15年経った。

15年も経つと、身体的な変化も起きてくるが、そのひとつに手が東京の頃よりごつくなった。
老父母の手に比べれば、まだまだかわいい15歳のお嬢ちゃんのような手だけれど、指が以前よりも節太になった。

一年中、「つかむ」 動作が絶えないので、指の第2関節が太くなった (左の小指などはコブのようになってる)

当然ながら、曲がるところはもれなく痛みが出るので、指の関節もジリジリと地味に痛い。
しかし、肩や腰とちがい、湿布薬を貼るわけにもいかないから、放っておくことになる。
そういうことを何年もくりかえしているうちに、農家の手になった。

先日見た夢の中で、わたしはバスに乗っていた。
バス車内の前方にある一人用の席に腰かけ、わたしは、指に引っかかってからまっている吊り縄 (作物を植えるときに使用する紐) を必死になって解いていた。
すると唐突に後ろの席の見知らぬおばさんが 「あたしが切ってあげる」 とハサミで左手の中指 (か薬指) の第2関節のところをゴリゴリしてきた。
血は見えなかったが、ハサミの刃が関節をゴリゴリ削る感覚に身震いし、あわてて 「大丈夫です、大丈夫です」 と振りはらった夢をみた。

その夜はベッドに入って、しばらく指の関節がジンジンして寝つきがわるかったことを思いだした。

 

 

 

 

 

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Posted in 百姓二揆(ヒャクショー・ニッキ)

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