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泣けた下仁田ねぎ話

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 下仁田ファーム人気というよりは、近年における下仁田ねぎ人気ということでしょうが、
 値上げを検討する間もなく、待ちきれないお客さまより10月頃から予約注文が入り始め、
 下仁田葱の会のブランド化粧箱・解禁の12月1日までにおなじみのお客さまの注文でパンパンになり、
 右から左の業者とちがい、日に100,200ケース送れるわけではないので、
 (午前中2時間ほどネギ掘りに時間を取られ、
 畑で風乾したネギを日の暮れるまえに畑から引き上げる作業も2時間ほどかかり、
 その合間に、掘ったネギの根切りや余分な葉を除いてネギを整える作業や箱詰め梱包、
 問い合わせ・来客の対応、その上、掘ったネギ全部使えるわけでもなく、
 6割使えれば上等の世界なので、朝から晩まで15時間くらいみっちり働いても、
 発送できる数は限られるのです)
 注文と疲労が雪だるま式に溜まって、もううれしい悲鳴を通り越して身も心も悲鳴状態――。
 そんな忙しさに負けて我を失っている状態の中、朝の直売所納品時に同じ葱生産者の人から、
 「忙しくって小口注文なんか受けてらんねーよ」 というセリフを聞いた。
 わたしもそのとき、期日指定の新規小口注文や駆け込み客の小口注文の対応で振り回され、
 大口注文分が荷造りが予定通りに進まず、かなりナーバスになっていたので、
 「あーわかる!」 と激しく同意した。
 実際、街道沿いにある実家・作業場に、「ネギ売ってもらえますか?」
 と新規の飛び込み客が来たが (土日がとくに多い)、
 「すみません、予約のお客様分で手いっぱいなもんで・・・」
 と断ってしまった。
 御歳暮期間が2ヶ月くらいあればしっかり稼げるのだが、なにせたったの20日程度なので、
 ミスもロスも多くなり、いくらかの小銭もたまるがそれ以上に疲労がたまる。
 そんな状況の中、晩ゴハン食べに一時家に戻って、メールチェックしたら、
 明日着指定の贈答用の注文が・・・。
 宅急便の最終集荷はすでに終わっている時刻だし、
 アマゾンとかアスクルじゃないんだから、即日発送はありえなく (店舗注文は除く)、
 わたしは直ちに注文者に電話したが、つながらず、
 メールで今日出荷できなかった事を書いていたら、当人から電話が。
 そこで、事情を話し了承して頂き、夜業するため作業場へ戻る。
 夜業を終えて、家に戻ってふたたびメールチェックすると、
 先ほどの人からメールが届いていた。
 その内容。
  ~
  先ほどはお忙しいところお電話してしまいましてすいませんでした。
  (一部省略)
  私たちは群馬県の伊勢崎市出身で、私は20年前に東京に出てきて
  父母は数年前に父の病気の為に群馬から川崎に出てきました。
  それまでは生まれてからずっと群馬でした。父が小金沢農園さんの
  下仁田ネギが好きで伊勢崎から車で行き買ってよく私のアパートに
  送ってくれました。
  父は一昨年、亡くなり 母が父を思い出して小金沢農園さんのを買っ
  てくれと頼まれて頼んだ次第です。
 
  HPを拝見しました。。父が言っていたようにとても生き生きとしたネギ
  が美味しそうで、丹精込めて作っているのがわかりました。
  ~
 下仁田ねぎ一箱にもストーリーがあった。
 同時に、これで小口注文もおろそかにはできなくなった。
 贈答用御歳暮出荷もあと少し。
 年が明けると目まぐるしく高速回転していた日常がウソのように
 ひっそりとしてしまうので、ご覧の皆さま、ひとつよろしくお願いいたします。
 ●フェイスブック; https://www.facebook.com/shimonitafarm
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Posted in 百姓二揆(ヒャクショー・ニッキ)

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