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農家のドボンなつぶやき

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 去年の忘年会でのこと。
 
 わたしよりも若い世代中心の、音楽&バイク関連の忘年会で、
 味にメリハリのない料理を、食うともなしに食っていたら、
 右隣りから、ハウス栽培がどうのこうの、という、
 農業臭プンプンの会話が聞こえてきた。
 
 小耳にはさんだ内容から察するに、
 今回、初参加の若者が農業者であるらしかった。
 
 わたしは、こんな年配の人間ゼロの貸切部屋で、
 同業者に会うという意外性にたまげたし、
 それが若いヒトだったこともあり、
 食い気より色気、じゃなくて熱気、
 すぐさま箸をひっこめ、その話のなかに、首を突っこんだ。
 
 聞けば、青年は館林という群馬県の最東南に位置する市で、
 (わが下仁田は南西部に位置する) 米・小麦農家だという。
 
 やはり、将来的に不安だという。
 
 自分で言うのもおこがましいが、
 わたしは、2006年に帰農して以来、
 ビジネス的に順調に進んでいると自負している。
 
 なので、未来志向の明るい話ならいいが、
 いわゆる農家の暗い話は苦手だ。
 
 でも、せっかく遠路はるばる下仁田にやって来た若い同業者だ。
 
 エールをおくるべく、いろいろアドバイスめいた話
 (井の中の蛙な意見、手垢のついたありきたりな意見ではなく、
 自分自身が試行錯誤して得たことなど) を、
 熱を持って明るく、肩でもたたくように、話した。
 
 だが、彼はその都度、
 「そうすると、助成金が下りなくなるので・・・」
 とやんわり否定した。
 
 以前、このブログに書いたが、
 わたしの住む地域周辺の米農家は、
 当農園が4月~5月に (下仁田) ネギの仮植えをし、
 春のネギ植えが終わった5月~6月にコンニャク芋の植え付けをし、
 コンニャク植えがどうにか終わった6月頃に、ようやく米農家の田植えが始まり、
 われわれが10月末からの収穫 (コンニャク掘り、11月からの下仁田ネギ掘り) が始まる、
 遥か前の、9月くらいに、もう稲刈り (収穫) ・・・。
 
 たった2,3ヶ月でできてしまう作物とちがい、
 本場の下仁田ネギは収穫まで14,5ヶ月、コンニャクは3年、
 下仁田葱・コンニャク農家からしたら、遊んでいるようにしか思えないし、
 そもそも、助成金は税金だ。
 
 若いヒトがチャレンジしないで、
 税金にブラ下がっているのを良しとしている現状は、
  ・・・・・・・。
 
 彼に差し出した名刺と彼に費やした時間を、
 ドブに捨てた気分になった。
 
 
 ※年明け早々、書こうと思ったが、正月から愚痴っぽいのもなんだな・・・
  と書くのをセーブしたら、だらだら今頃になってしまった・・・。
 
 
 
 
 
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Posted in 百姓二揆(ヒャクショー・ニッキ)

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