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新たなる井戸の必要性

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 画像の、『食の街道を行く/向笠千恵子』 (平凡社新書) は、
 “料理本のアカデミー賞” ともいわれる、「グルマン世界料理本大賞」
 料理紀行部門の、2010年グランプリ を受賞した誉れ高い本だが、
 わたしは、たった12頁で読み止まっている。
 
 つまらないから という理由ではない。
 
 その読み止まっている箇所を書きだしてみる。
 
   ~ 
   【小浜が鯖街道の起点】
   鯖街道の起点の福井県小浜市は御食国 (みつけくに)。
   律令制時代に天皇家の食材――御贄 (みにえ) を献上していた国との意味である。
   その歴史的背景をすばやく活用したのが小浜市の賢いところ。
   オバマ大統領にあやかる発想もその延長なのであろう。
   御食国という古語をあえて市のキャッチフレーズにするわ、
   食による日本初の町づくり条例をつくるわと大奮闘したうえ、
   若狭の食の博物館 “御食国若狭おばま食文化館” を建ててしまったのである。
   ~
 
 わたしは、ここまで読んで、小浜市とわが下仁田町との
 天と地ほど開きのある 意識のちがいに心底、ガックリきてしまい、
 それ以上、読み進められなくなってしまった・・・。
 
           ◇
 
 以前、町の将来を憂うる女性から、
 下仁田は林業もさかんだから、スギ林や檜林もムダにいっぱいあって、
 その手入れの行き届かないスギ林の中で、
 ハーブ (だかなんだか忘れた。西洋の葉物系だったような) を栽培して
 下仁田の新たな名産にしたらどうか?
 と、提案されたされたことがあった。
 
 が、わたしは、一も二もなく断った。
 
 下仁田ねぎ、下仁田コンニャクという、名産品を2つも持ちながら、
 どちらも大事にしない、町づくりひとつできない町・町民なのに、
 新たなる名産をつくったって、つくるだけ無駄だ *1 。
 
            ◇
 
 わが下仁田町は、下仁田ねぎ、下仁田コンニャクという、
 何もない全国の市町村からしたら、うらやましいほどの井戸があるのに、
 それを小浜市のように上手に活用できるアイディアをもった人間が皆無のため、
 さいきん、“ジオパーク” (あるいは下仁田かつ丼でも) という、新たな井戸をおカネをかけて掘った。
 
 (5年で井戸水の枯渇、掘り逃げのランニングコスト地獄だけはカンベン)
 
             ◇
 
 冒頭の著者である向笠千恵子さんが、
 去年、佐久で行われた観光・地域おこしのシンポジウム *2 の講演で、
 
 「一番いいものは現地で売る! 
 現地でしか手に入らないものがあれば、ヒトはやってくる!」
 
 と仰った。
 
 下仁田には、最高級の下仁田ねぎがある。
 アイデア次第で東京の一流店をわんさか呼べるのである。
 
 また、下仁田コンニャクという名前ほしさに、町外県外の業者が、
 下仁田のコンニャク製粉屋からコンニャク粉を買っている事実もある。
 
 小浜市民に下仁田町をまかせたら、おそらく日本一の町になるだろう。
 
 おそらく、ここでいろいろ書いても、町が確変することもないだろう。
 
 わたしはすでに町に失望しているが、ネギとコンニャクは愛している。
 
 だから、小浜市民の爪の垢でも大いに飲んで、(なんなら耳垢も)
 (町民には無視されつづけたが)、「下仁田葱の日」、「下仁田ねぎぼうず園」 につづくアクションを考えようと思う。
 
 でないと、「グルマン世界料理本大賞」グランプリ本を読み進められない!
 
 
 
  *1 ) 2009/4/1 しもにたしにました2/下仁田破壊プロジェクト 
  http://blogs.yahoo.co.jp/yesornouca/50945942.html
 
  *2 ) 2010/9/1 テーマパークは愚の骨頂
  http://blogs.yahoo.co.jp/yesornouca/61551985.html
 
.
 
 
Posted in 百姓二揆(ヒャクショー・ニッキ)

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