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蕊 と 葱 恋

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 すこし前、いつものように寝る前に本をチビリ読んでいたら、
 まったく読めない漢字、“蕊” に遭遇した。
 
 草カンムリに心が3つも入っているので気になり、
 あくる朝、IMEパッドに手書きして、読みを探したら、
 蕊 (ズイ、ヌイ、しべ) と出てきた。
 
 “ズイ、ヌイ” と出てきたって見当もつかないが、
 “しべ” は 「おしべ」 「めしべ」 の しべか・・・、
 と見当をつけた。
 さて、
 わたしにとって、草カンムリのものに、心をたくさん入れているといえば、
 もちろん、下仁田葱 (ネギ) であり、「下仁田ねぎぼうず園」 *1 である。
 
 とくに、去年から始めた 「ねぎぼうず園」は、
 あたらしい試みであったから、心をたくさん入れた。
 
 地域のユニークな花園として、
 あるいは、食育方面 (めずらしい食べ物の花畑、地元高校生参加の花園づくり等)、
 農業方面の一風変わった話題として、そして、なにより “町おこし” できると思っていた。
 
 テレビのニュース・情報番組、新聞数社、食育、ECO、農業関係などに取材依頼のメールをした。
 
 自分としてはテレビ受けすると確信していた。
 お天気のバックグラウンド映像にピッタリだと思ったし、
 本場・下仁田のネギ坊主の大きさにビックリするレポーター、
 そしてネギ坊主など見たことないであろうお茶の間をビックリさせたかった。
 
 が、
 思惑に反して、返信メールはどこからも一向に届かなかった。
 
 結局、全国ネットは空振りに終わったが、
 上毛新聞の社会面 (カラーで大きく)、讀賣新聞の群馬版、群馬テレビの夕方&夜のニュースで、
 取りあげていただき、後半は来園者が増えた。
 
 自分としては田舎ののどかな景色のなか、
 畑の畦をお散歩気分でのんびり歩いて、
 ねぎぼうず園を含む風景まるごと楽しんで欲しかった。
 
 が、
 目にした範囲では、来るヒトの多くが、来てサァーと見て帰ってしまった。
 だから、
 2年目のシーズン2では、園内に道をつくって周れるようにし、
 のんびりしてもらえるようにイスを4カ所に用意した。
 
 今年こそは、と意気込んで、ニュース情報番組中心に取材依頼のメールをした。
 
 しかし、今年も状況はあまり変わらなかった。
 (上毛新聞の一面に取りあげられ、FMぐんまの取材インタビューは受けたが)
 
 なぜだ?
 
 訪れるヒトの状況もあまり変わっていない。
 むしろ、取りあげてくれたメディアも減った分、減ったようにも思える。
 
 う~む・・・。
 
 自分には、愛らしく奇妙なアートのように映る 「ねぎぼうず園」 だが、
 世のヒトにはそう見えない、そう見てくれないということなのか・・・。
 
 自分は、「裸の王様」 なのではないか――。
 という気持ちが、さいきん自分のなかに湧きあがってきて、どうにも弱気になる。
 
 種まきから2年ちかく (約18カ月) かかって、開園はたったの2週間ほど。
 考えれば なんとも割に合わない。
 
 こうしたバカバカしいような試みは、
 影響力のあるメディアで取りあげてもらえないと、救いがない。
 
 「裸の王様」 状態では、続けられない。
 
 また一年、“心” をたくさん入れ続けられるか、
 わからなくなってしまった。
 
 ・・・つづく。
 
  *1 「下仁田ねぎぼうず園」
.
 
Posted in 百姓二揆(ヒャクショー・ニッキ)

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