農家の使える手

　先日、渋谷のファイヤー通りを原宿にむかって歩いていたら、
　わかい娘 (コ) が、オッサレ～な自転車の横で困っていた。

　わたしは、「チェーンがはずれちゃってるね」といって、
　かがみこみ、だらけたチェーンを掴んだ。

　善人 (イ～ひと) アピールというより、
　善いことは間髪いれずに行動せよ！、
　という自分のなかの陽明学的思考の実践だ。

　もうちょっと云ってみれば、
　事に際して常に動ける自分でありたいという、
　親切心より、度胸をつける訓練のようなもの。

　女の子のほうも、親切にされなれていないらしく、
　とまどったような様子で、「あっ、どうもすみません・・・」
　とかるく会釈しただけだ。

　農家になって、年がら年中、土だらけの手だから、
　油汚れもなんとも思わないが、
　(親指の付け根の皮がちょっとむけてしまったが・・・)
　この後、服を買おうと予定していたショップめぐりはあきらめた。

　この手じゃあな・・・。

　【その他、手シリーズ】

下仁田ねぎ祭り２０２４