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駄目な一万円

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 一万円はきらいじゃあないが、
 福沢諭吉は好きではない。
 
 勝海舟を評価するヒトは、
 大抵、福沢という人間を好まないハズだ。
 
 先日、昼のくだらないワイドショーで、ネタがなかったのか、
 学生野球?かなにかの早慶戦を取りあげていて、
 福沢のことも語られていた。
 
 いまだに、何故、彼が一万円なのか理解できない。
 300円くらいの人間だと思う。
 
   ~
 
  ひと口にいって、福沢諭吉という人は、あれだけ進歩的なことをいい、政府を批判しながら、
  ついに一度も牢屋にひっぱられたことがないという一事についてみても、
  その処世術の巧みさは思いやられるのであるが、そこがまた彼の限界をもなしている。
 
  明治時代の政治運動や思想運動に携わった者は、
  大てい政府の弾圧の激しさに傷つき、捕われ、苦労したものであるが、
  福沢だけは常に高見の見物をきめこんでいることができた。
 
  見方によってはさすがの政府も手をつけることのできぬ大物であったわけであるが、
  また反面からすれば決定的な権力との対決はつねに回避していたということでもある。
 
  (中略)
 
  福沢の『学問のすゝめ』の冒頭の有名な句
  「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず、といえり」は、
  その当時も、今度の戦後も、わが国の人々の間にあまねく知れ渡ったにもかかわらず、
  その真意が案外理解されていない句である。
 
  この句はいうまでもなく、アメリカ独立宣言の冒頭の句――
  All men are created equal・・・・・
  すべての人は平等に造られたり・・・・・・
  から取って、福沢流に訳したものである。
 
                            福沢諭吉への批判/勝部真長・『文武両道の思想』ヨリ
  ~
 
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Posted in 心中のつぶやき

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