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ナレとムシ

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 今年の下仁田葱は、帰農して以来の、深刻な不作だ。
 
 夏の高温多湿の気候の影響による軟腐病?がひどく、
 土壌感染するので、次から次へとネギが腐って倒れてしまう。
 
 最後に夏の植え替えをした畑などは、すでに植えた半分くらいが、
 腐って倒れてしまっていて、いまなお、それが止まらない。
 
 処方箋としての農薬があるわけでもないから、
 天に祈る思いで見守るしかない。
 
 それに追い打ちをかけるように、ヨトウムシという
 蛾の幼虫が大発生して、葉っぱに穴をあけて中に入り、
 葉の内側から喰ってしまうため、
 
 時間が空けば、あっちこっちにある畑に出かけ、
 片っ端から見つけ次第、手でひねり潰す。
 
 思えば――、田舎に戻りたてのころは、
 わたしもまだ都会っ子のように、虫が苦手だった。
 とくに、芋虫・毛虫類は直視できないばかりか、
 半径2メートル以内には近づきたくないくらいダメだった。
 
 それがいまや、(手袋を装着してはいるが)、手で潰せるようになった。
 
 まあ、呑気に構えていられない状況というのもあるが、
 それにしても、慣れ、というのは、すごいものだなーとつくづく思った。
 
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Posted in 百姓二揆(ヒャクショー・ニッキ)

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