メニュー 閉じる

木甘坊と不在

 イメージ 1
 
 このブログでシリーズものといえば、『廃棄パッキン・シリーズ』 だ。
 ざっと、シリーズ9 まである。 *1 (バックナンバー参照)
 
 今回が、祝・第10弾かといえば、そうではない。
 “木甘坊” 程度では書く気にならない。
 
 廃棄パッキン画像があるのに、『廃棄パッキン・シリーズ』 ではないというのは、
 なにかミステリーなニオイがするが、
 取りあげた理由をのべれば、そこに 「北川辺」 という文字を見つけたからだ。
 
 「北川辺」 を知ったのは、トある雑誌に書いてあったトある文の一節だった。
 
  ~
  まず最初に、「北関東」という土地の発見があった。
  それはごく些細なきっかけで、ある機会があって読んだ戯曲の言葉の奇妙な響きに興味を持ち、
  それが北関東の言葉だと調べているうちにわかったからだ。
  そして地図を見る。
  埼玉、群馬、栃木、茨城がある一点で接しているのを見つけ
  その場所に行こうと思ったのは、2004年の2月だ。
  埼玉県北埼玉郡北川辺町というどこにでもある、なんのへんてつもない町だった。
                                    (『不在』公演プログラムより)
  ~
 
 わたしは、このブログで以前から、“地図好き” ということを書いてきた。*2
 
 そんな地図好きのわたしが、
 埼玉、群馬、栃木、茨城がある一点で接している場所で、
 埼玉県で唯一、利根川より北にあるその場所へ、
 行ってみたくなるのは当然だ。
 
 で、行こうと車を走らせたものの、
 出るのが遅すぎて断念して別の記事になったのが、
 2009/10/8 『名前のない村とバンバガヤ山』の記事だ。*3
 
 
 画像・右が、その北川辺町を舞台にした宮沢章夫の小説『不在』。
 「関東平野の隠れキリシタン」の地であったという北川辺町で、
 さまざまな事件が起きるがすべて何も解決されないまま、
 小説は終わる。
 
 ちょうど去年の今ごろ、読んでいた。
 ラストの一部分を書き出してみる。
 
  ~
  好きなもんかこんな町。
  そして贅田は、うっとうしく からだにまとわりつくような湿度に覆われた、
  北関東の鉛のような暗闇の中で あえぎながら思ったのだった。
  ~
 
 
 *1) バックナンバー
  2010/4/22 Ⅷ.らりるれレタスと甘たまちゃん (Ⅰ~Ⅶまでバックナンバーつき)
  http://blogs.yahoo.co.jp/yesornouca/60102707.html
  2010/4/27 Ⅸ.サラダで菜菜ら~
  http://blogs.yahoo.co.jp/yesornouca/60191792.html
 *2) 2008/12/14 『はいッ地~図』
  http://blogs.yahoo.co.jp/yesornouca/archive/2008/12/14
 
 *3) 2009/10/8 名前のない村とバンバガヤ山
  http://blogs.yahoo.co.jp/yesornouca/56014048.html
 
 
 
.
Posted in キオクのキロク

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です