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『山羊の歌』 より
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幾時代かがありまして
茶色い戦争がありました
幾時代かがありまして
冬は疾風吹きました
幾時代かがありまして
今夜此処でのひと盛り
今夜此処でのひと盛り
サーカス小屋は高い梁
そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ
頭倒 (さか) さに 手を垂れて
汚れた木綿の屋根のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
それの近くの白い灯が
安値 (やす) いリボンと 息を吐き
観客様はみな鰯
咽喉 (のんど) が鳴ります 牡蠣殻 (かきがら) と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
屋外 (やがい) は真ッ暗 暗 (くら) の暗 (くら)
夜は劫々 (こうこう) と更けまする
落下傘奴 (らっかがさめ) のノスタルジアと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
「サーカス/中原中也」
◇
「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」 でおなじみの中原中也のサーカスです。
ブランコがゆれる様を 「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」 とコトバにした、
“わたし認定” ケッサク擬態語のひとつです。
このように、擬態語はセンス次第で芸術品のようになります。
◇
さて、前フリが長くなってしまいましたが、
本日、書こうと思ったのは、
「擬態」 ではなく、「擬音」 です。
「ぎおん」 といっても、
祗園精舎の鐘の声、 諸行無常の響きあり。
ってことではもちろんなく、
音をコトバにあらわす方の “擬音” でして、
これもやっぱりセンスがいります。
ということで、
先日、トある掲示板で見つけた
映画 『続・夕陽のガンマン』 *1 のテーマの擬音、
♪あえあえあ~!
しょわーん!しょわーん!しょわーん!
が ナイスな出来で、
コトバとメロディが一緒になったとたん、
頭の中でくりかえし流れたサスガの擬音です。
ですが、さいきん、
なにかつけ頭の中で流れるので、
ちょっと、「もぉ、いいよ~」 状態です。
♪あえあえあ~!
しょわーん!しょわーん!しょわーん・・・。
※未見の方のため、一応、オープニング貼っておきます。
Il buono, Il brutto, Il cattivo 【続・夕陽のガンマンOP】
http://www.youtube.com/watch?v=k6KvqUI8Uio&feature=related
*1 ) ちなみに、
監督&作曲は、ともにフェイバリットなセルジオ・レオーネ&エンニオ・モリコーネ 。
で、DJ 的には、そのまま “999(ナイン・ナイン・ナイン。英国の119番。
当たり前だが、鉄道マンガの読み方はしない)”
の OLD PUNK TUNE 「Obsessed」につなげたい。
【999 – Obsessed】
http://www.youtube.com/watch?v=-p5TFsUbR0A&feature=related
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