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歯むかうために生まれてきた少年を
鶏のように飼い慣らした村の権力
極貧の庭に密生し膿をながす雑草を
人間にたとえて切り払うにくしみの鎌
猫の死体 犬の死体 鳥の死体
けものによくにた百姓の死体
それもみいんな昔のことで
今夜にでも 確実に
一息に深い眠りにつけば
すっかり忘れてしまうことだってできるんだ
【清水昶/『死の年代記』 ヨリ 抜粋】
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このブログでは、タイトル (シモニタ・トゥ・シモキタ) をはじめ、
下仁田町を積極的に取りあげています。
――ですが、
戻る以前の下仁田には、
イイ思い出がひとっつもありません。
下仁田を飛びだしてから、東京に出てから わたしの人生が始まったので、
下仁田での、青いころの記憶は、
ヘドロのように奥底に沈めて、忘れてました。
ところが、町外から町内の人間へと交わっているうちに、
過去の泥の中から、思い出したくもない人間の名やら出来事が
メタンガスのあぶくのように、浮かびあがってきて、
なんとも不愉快な気分になります。
過去より未来を向いていたいのに、
過去の人間によって、過去の自分に引き戻されるのは、
まっぴら御免です。
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