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田舎にいると、そこかしこで、
ふるさと○○、ふるさと××、などと、
“ふるさと” という文字が 何の芸もなく 画一的に、
掃いて捨てるほど あふれています。
“ふるさと” っていうひびきは、
なにかウエットで、しみったれて、すがるようで、後ろ髪を引くようで
ちょっと・・・・、です。
どちらかといえば、
“こきょう” のほうが、カラッとしていて、スカッとしていて、
好きです。
故郷といえば、
寺山修司は、その著 『誰か故郷を想はざる』 で、
~いつの時代にも故郷というのは残酷なものだ~
と書きました。
フーテンの寅さんは、その映画 『男はつらいよ・純情篇』
の終盤、柴又駅で、妹・さくらにむかい、
「故郷ってぇ、やつァはヨォ・・・、故郷ってぇ、やつァはヨォ」
と声をつまらせて故郷を後にしました。
故郷とは、けっこう、やっかいなものです。
※画像は、わたしのお宝、『男はつらいよ』 関係のレコードその1。
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