鉄塔をよじ登っちゃった女性のニュースをみて、
『ギルバート・グレイプ』 を思いだしました。
この映画は、
とてつもなく ヘビィなテーマを、
とっても やさしい視点で描いていて、
けっこう良心的な佳作のおおい
ラッセ・ハルストレム監督作品のなかでも、
一番好みです。
この映画の、トランポリンのところのシーンと、
ライバル店のケーキのところのシーンが笑える、
という友人がいましたが、
わたしは、やっぱり、
“馬鹿と煙は高い所にのぼりたがる” という言葉そのままに
鉄塔のテッペンで とっても楽しそうにしている弟(ヤング・デカプリオ)を、
下から見つめる兄・ギルバート(ヤング・ジョニー・デップ)の、
そのジェントルな眼差しに、
♪えらいィ~兄貴になりィたァくてェ~、の寅さんじゃないけど、
どうにもえらいなぁ~と、こころの底から感服してしまうのです。
きのう、よじ登っちゃった女性には、
ギルバート君のような存在の人間が
はたして、近くにいるのでしょうか。
フト思ってしまいました。