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『刑務所の中』/花輪和一

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    シャバで悪事を働き
    刑が確定すると
    刑務所に入れられる

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 前回は、知人への“結婚おめでとうプレゼント”に、

 行き場のなくなったコンニャクの苗をあげた話を書きましたが、

 そのときの会は、“6月近辺が誕生日のヒトおめでとう会”も兼ねていました。

 わたしも、すこしカブッているので、呼ばれたわけです。

 (まァ、ある程度、歳喰ったら、もーうれしいというより、ガックリって感じですが・・・)

 で、わたしが、友人M君から誕生日プレゼントとしてもらったのが、

 『刑務所の中』 という漫画です。

 ハッキリいって、刑務所の中じゃあ、せっかくのオメデタ気分も薄れそうですが、

 M君は、「絶対、好きな内容だと思いますよ」 と激プッシュしていました。

 その内容は、作者の花輪和一氏(モデルガン・マニア→改造銃・試射→銃刀法違反で御用)

 の、3年間のムショ暮しを味わい深いタッチの絵で淡々と綴った作品です。

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     ここ北海道の
     S拘置支所では
     朝食は午前7時25分だ

     米7麦3の
     割合いのご飯に
     けさは
     納豆に、赤い色の
     梅漬け2個と 番茶・・・

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 というふうに、呑気な感じではじまります。

 刑務所ものの定番、窮屈で抑圧的な空気や、受刑者同士のスリリングな展開などの、

 ドラマチックな漫画的要素は一切でてきません。

 ある意味、大人対応な漫画なので、あくびしながら読めます。

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     歯の悪い受刑者への配慮か
     飯はやわらかく炊いてある
     だからはしで刺して食えるし
     気づかぬうちに(飯粒が)あごによくつく

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 どちらかといえば、“塀の中”というより、

 小学校の用務員室に軟禁され、鼻水すすりながらお茶でもすすっている、

 というような、ゆるさがあります

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     気がつくと一日が終わって・・・
     またこうして座して
     夕点検を受けているんだなあ・・・
     ・・・不思議だ、時間の流れが・・・
     冬の一日の過ぎ去るのは早い・・・
     こんなことを何回か繰り返しているうち
     すぐ金曜日だ
     ・・・一週間がばかに早い

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 なんだか淡々すぎて、気がつくと半分ねむりながら読んでいました。

Posted in 音楽/言葉

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