「目をひらいて見さえすれば、
世の中には みんなに行きわたるだけの愛は
たっぷりあるのですね」
【猫のゆりかご】より
わたしにとって、本といえば、
幕末を中心とする歴史書、ホンダ本などのビジネス書、
その他、陽明学、環境関係 といったところでしたが、
5,6年くらい前から、小説の類いを読むようになりました。
そのなかで、とりわけ面白くて、びっくりしたのが、
アメリカのSF作家、カート・ヴォネガット(・ジュニア)さんでした。
小説は作者の視線を楽しむ、というのをどこかで聞いたことがありますが、
ヴォネガットさんの視点は、とってもユニークに映りました。
「猫のゆりかご」、「スローターハウス5」(映画はもひとつ)、「ジェイルバード」
が個人的なベスト3です。
その彼が、亡くなった、ということを、今週の月曜日、偶然、知りました。
「なんだ、まだ生きてたのか」と、
亡くなった、ということより、最近まで生きていた、
ということのほうに ちょっと驚きました。
日中の作業中、暑さと疲れで、頭がボゥーッとなったとき、フト、
「ハーモニウム」・・・
「ハイホー!」・・・
「プーティーウィッ?」・・・等、
ヴォネガットの小説に出てくる、愛すべきキャラクターや 言葉の数々が、
タンポポの綿ぼうしのように、フンワリ浮かんできました。
R.I.P. KURT VONNEGUT