去年の11月、こんにゃく芋の掘り取りシーズンのとき、
母が習っている三味線の先生から、
「もし、花の咲きそうな こんにゃく芋が出てきたら、ひとつわけてほしい」
という話があり、父は 花芽のこんにゃく芋を5~6個、用意しました。
先生は 「ひとつで充分」、ということだったので、残りは 私がもらいました。
通常、花芽のこんにゃく芋が出ても、その芽を欠いて
ふつうのこんにゃく芋と一緒に 加工業者に売ってしまうし、
そもそも、こんにゃく芋すべてが 花を咲かすわけでもない。
くわしくは分からないが、全体の1割程度あるか ないかじゃ なかろうか・・・。
ってことで、私は、そこに レア物の匂いをかぎつけ、
何か 使えそうな予感を ぴんぴん感じたのでした。
しかし、その後、なんのアイディアも浮かばず、
というより、貯蔵庫の隅にほったらかして、気づけば、
写真・左のように、ロケットのように そびえ立っていたのです。
そんなときに、ウチの前にある、『道の駅』 (高速道路における
サーヴィス・エリアのようなところ)で、“ 5月5日 こんにゃく祭り ”
の開催を知ったのです。
こんにゃく祭り っても、いわゆる 加工したコンニャク のほうですが、
私はコレをのがす手はないな、と考え、5月4日の 目いっぱい忙しい中、
デカめの鉢植えをさがし、畑にいって土を取ってきて、花用の土と混ぜ、
見栄えをよくして (写真・右)、道の駅・直売所にスッとんで行きました。
値段は、なやんでなやんで、1000円にしました。
(あまり頭がまわらず、“レア” というだけで決めてしまいました)
駅長も、「案外、物好きがいるかも知れない」 というようなことを云っていたので、
ひとつか ふたつ売れるか――、なんて 淡い期待を抱いていましたが、
きょう、5月7日現在も、しっかり 4本突っ立ってました。
結局、“レア”とは、こんにゃくの花を買おうとするヒト のほうでした。
* 写真・右;これはまだツボミの状態です。